個人事業主は本業だけでなく、事務作業など経営にかかわる業務もすべて自分の責任でおこないます。

しかし、作業内容が多いので、毎月なにをすればいいのか迷ってしまうことがあるかもしれません。

この記事では、個人事業主が毎月やる事務作業をリストにして解説します。

経営が楽になる方法を紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

個人事業主が毎月やることリスト7選

個人事業主が毎月やることを7つ紹介します。

どのような業種でも必要な作業をまとめました。

それぞれ確認していきましょう。

①売上の納品書や請求書を発行する

売上の納品書や請求書は毎月作成しましょう。

納品書は商品を納品するたびに発行する書類です。

得意先は注文内容と受け取った商品に違いがないかを納品書で確かめます。

よって、納品書を集計して請求書を発行すると、抜け漏れなく売上金額を請求することができます。

一般的に請求書がなければ支払ってもらえないので、忘れずに発行しましょう。

②経費を支払う

経費を必ず支払いましょう。

支払いが遅れると、取引相手との信頼関係に悪影響があります。

特に、家賃のように請求書がなく契約書のみで毎月の支払いが決められているような経費は、支払い忘れがないよう注意しなければなりません。

また、請求書による支払いではなく、銀行預金やクレジットカードからの自動引き落としを利用する場合は、預金残高が十分にあるか事前に確認しておきましょう。

③給与計算をして支払う

従業員を雇っていれば、毎月の給与支払い作業が必要です。

そのためには、給与計算をして支払い額を確定させます。

給与計算は基本給の計算だけでなく、所得税や雇用保険なども計算しなければなりません。

また、所得税の納付や年末調整などの申告事務もあるので、給与計算を自分ですべて行うためには、専門的な知識も必要になります。

④領収書や請求書を整理する

売上の請求書や経費の領収書を毎月整理しておくと、経理作業が楽になります。

整理するポイントは次の3つです。

・売上と経費はわけて整理する
・売上の請求書は発行済みのもの、未発行のものを区別する
・経費の資料は支払い済みのもの、未払いのものを区別する

このように「あとで見やすく探しやすい」を意識して整理するといいでしょう。

⑤現預金出納帳を作成する

整理した請求書や領収書と預金通帳を使って、現預金出納帳を作成します。

現金出納帳は、現金の出入りを記録する帳簿です。

現金で受け取った売上や、現金で支払った経費を記入しましょう。

預金出納帳は、預金通帳の動きを勘定科目であらわした帳簿です。

請求書や領収書、自動引き落としの契約書などを参考に作成します。

どちらの帳簿も実際の残高と帳簿の残高を、必ず一致させなければなりません。

⑥売掛帳・買掛帳など帳簿を作成する

売上や仕入れを掛けで行っている場合は、毎月売掛帳や買掛帳を作成することをおすすめします。

売上に対して正確に入金されているか、入金が遅れている得意先があるかなどを確認し、正しい請求書を発行するためです。

買掛についても、未払金が残っていないかを確認する必要があります。

何か月も未払いが残ってしまっては、信用を失いかねません。

正しく管理するために、売掛帳と買掛帳は毎月作成しましょう。

⑦月次試算表を作成する

現預金出納帳や売掛帳、買掛帳を作成し、その他にも取引があれば記録します。

これらを集計して月次試算表を作成しましょう。

月次試算表とは、月ごとの決算書です。

貸借対照表と損益計算書は期末だけでなく、毎月作成することができます。

ただし、月次試算表を月ごとの決算書として役立てるためには、毎月正確に記帳しなければなりません。

毎月の経理業務で経営が楽になる理由

毎月経理業務をすると、後で経営が楽になります。

そのおもな理由を4つ紹介します。

日々の取引がスムーズになる

請求書の発行や経費の支払いを毎月正確に行っていると、日々の取引がスムーズになります。

請求漏れや支払い漏れがないことは、取引先の信用を得やすいからです。

また、資料を整理しておけば、問い合わせやトラブルがあったときにすぐに対応でき、本業への支障を最小限に抑えることにも繋がります。

確定申告時の作業量が減る

毎月月次試算表を作成しておけば、確定申告時の作業量が減ります。

確定申告は1年間の収支を計算する作業です。

月次試算表は月ごとの決算書なので、12か月分積み上げれば、確定申告のほぼ大半の作業が完了したことになります。

また、1年分をまとめて作業するよりも1か月分の作業をするほうが、記憶があるうちに作業することができ効率的です。

経営状況がリアルタイムでわかる

毎月経理業務をおこなっていると、経営状況がリアルタイムでわかります。

月次試算表では、月ごとの利益や資金繰りを知ることができるので、早いタイミングで適切な経営判断がおこなえます。

また、取引先についても入金状況などから現状を把握しやすいので、素早く対応することも可能です。

借り入れに必要な書類をすぐに準備できる

借り入れには、決算書や月次試算表事業計画書などの書類が必要になることがあります。

毎月経理業務をしていれば、月次試算表はすぐに準備することができます。

また、事業計画書も現状の経営状態から予測して作成するので、期中の正確な試算表は必須です。

もし資料の準備が遅れてしまったら、借り入れをしたいタイミングに手続きが間に合わず、ビジネスチャンスを逃してしまうこともあるかもしれません。

【まとめ】経理業務を見直して経営を楽にしよう

個人事業主の7つのやることリストを毎月おこなえば、後で経営が楽になります。

しかし、本業以外の経理業務まで手が回らないという方もいるのではないでしょうか。

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