蛍光灯はどのオフィス、お店にも必ず付いていますよね。
突然切れて、買いに行った経験はないでしょうか?
働いていると、どこかのタイミングで蛍光灯が切れる場面に出くわします。
「購入して蛍光灯を交換した、さて仕訳をしよう」
となったときに勘定科目に迷いますよね?
また、電球をLEDに交換したとき、照明器具の工事をしたときはどうでしょうか?
「そう言われてみれば、勘定科目が変わるのかも…」
と不安になりますよね。
そこで本記事では、蛍光灯を購入した際の勘定科目と、蛍光灯の交換や工事のときの勘定科目を解説します。
さらに最後には、本記事で触れる「修繕費」についても解説します。
蛍光灯を購入した際の勘定科目は?
蛍光灯を購入した際の勘定科目は、消耗品費の勘定科目を使います。
消耗品費は、短期間で消費してしまうもの、または10万円未満の備品のときに使用します。
「じゃあ蛍光灯をまとめて買って10万円以上した場合、備品になるの?」
と疑問に思う方がいらっしゃると思います。
この場合、全部の費用ではなく、1つの蛍光灯の価格で判断します。
例えば、1本1,000円の蛍光灯を100本購入すると、10万円ですよね。
「10万円以上だから、備品だ」
と思うかもしれませんが、1本単位で見ると1本あたり1,000円です。
よって、まとめて購入して10万円以上になっても、消耗品費を使用します。
1本10万円以上しない限り、蛍光灯を購入した際は消耗品費の勘定科目を使いましょう。
LED照明に交換したときの勘定科目は?
近頃はLED照明が普及していますよね。
LED照明のほうが長持ちするという利点があるからです。そのため、LED照明に換える為の工事をする必要があります。
このような照明工事の場合は、修繕費の勘定科目を使用します。
「長持ちするなら、価値が高まるんじゃないの?」
「修理じゃないよね」
と思いますよね。
ですが、LED照明の交換工事は節税効果があるものの、照明設備としての価値が高まったとはいえません。そのため、修繕費になります。
ただ、建物の新築で新しくLEDを取り付けるなど、電気設備の大規模な工事は、建物付属設備という資産の勘定科目になります。
「何でも修繕費っていう訳じゃないのか…」と混乱しますよね。そうならないために、次項で詳しく解説します。
修繕費の勘定科目について
修繕費は、使用用途が幅広いです。
色んなケースに使用できるので、「これも修繕費でいいのかな…」と迷いやすくなります。
以下は、修繕費の勘定科目を使用する主なケースです。
- 建物や機械などが故障したときの修理代
- OA機器の修理代
- ビル点検のメンテナンス費用
- 床の張り替え
- 部品取替
- 車検の整備費用
「修理という感じではないかな…」と思うことも修繕費になりますので、改めてご説明します。
修繕費は、建物や車両などの固定資産の修理や改修に対して支払った経費です。部品交換や維持費にも該当します。
また自然災害などで、事業運営するために必要な固定資産が壊れたとき、それを原状回復するためにかかった費用も修繕費になります。
ただ修繕費に該当するけど、修繕費の勘定科目が使用できない場合があります。
それは、修繕費には資本的支出と収益的支出に分かれているからです。
「資本的?収益的?…意味がよくわからない」
そう思う方が多いと思います。
漢字だけを見ても理解できないので、こちらも解説します。
先ほど説明しました固定資産の維持や原状回復のための修理は、収益的支出になります。
この収益的支出は修繕費の勘定科目を使用します。
続いて資本的支出は、固定資産の使用可能期間を延長、もしくは資産価値を増加させる支出です。
例えば、建物の避難階段の取付工事、新しいソフトウェア導入して機能をアップさせた、お店のリニューアルなどが挙げられます。
その固定資産がグレードアップ、レベルアップすること、と考えたらイメージしやすいと思います。
では資本的支出に当てはまった場合、勘定科目は修繕費ではなく、何を使用すればいいのでしょうか?
これはそれぞれに該当する「資産」の勘定科目を使用します。
建物に関する工事は「建物付属設備」、ソフトウェアなら「機械装置」になります。そしてこれらは、定められた耐用年数で減価償却を計算し、毎年経費を計上する必要があります。
まとめ
蛍光灯を購入したときは消耗品費、蛍光灯の交換や工事のときは修繕費の勘定科目を使用します。
そして、修繕費には資本的支出と収益的支出の2つの考え方があります。
資本的支出は、新しく取付工事をしたなど、資産価値を上げるために費やした支出をいいます。資本的支出は修繕費の勘定科目ではなく、該当する資産の勘定科目を使用します。
収益的支出は、壊れた箇所を工事して元通りにしてもらうなど、原状維持を目的とした支出です。こちらは、修繕費に該当します。
蛍光灯の購入は分かりやすいですが、工事となると少し考える必要があります。
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