インク代の勘定科目は?

プリンターカートリッジを交換したときの仕訳方法を知りたい

今回は、こちらの疑問にお答えしていきます。

プリンターの利用にあたって、定期的にプリンターカートリッジ交換の必要性が生じます。その際に購入するインク代は、当然事業に関する支出として経費計上が可能です。

そんなインク代ですが、適した勘定科目はひとつではありません。しかし複数の勘定科目を使い分けするのではなく、利用する勘定科目をひとつに決める必要があります。

ここではフリーランスの方に向けて、インク代の勘定科目や仕訳を紹介します。

インク代の勘定科目・仕訳例

はじめにインク代の勘定科目およびインクカートリッジ購入時の仕訳例を紹介します。

インク代の勘定科目

インク代の勘定科目は、消耗品費か事務用品費のいずれかです。それぞれの勘定科目について解説します。

ポイント
  1. 消耗品費:消耗品の購入時に使う勘定科目。消耗品とは文房具など短期間で消耗するものや、使用可能期間が短いもしくは安価な什器備品を指す
  2. 事務用品費:筆記具・コピー用紙・伝票など、事務作業に用いる消耗品の購入時に使う勘定科目。会社によっては「事務用消耗品費」の名称を用いるケースもある

プリンターに使用するインクは事務作業に用いる消耗品に含まれるため、厳密には事務用品費に該当します。

しかし金額が小さく重要性が低い・勘定科目が増え過ぎるのを避けるためなどの理由から、事務用品費を消耗品費としてまとめるケースも多いです。

インク代に限らず、勘定科目や仕訳方法について法的な定めがない支出であれば、ある程度柔軟な経理処理ができます。

以上の理由から、インク代は消耗品費・事務用品費どちらの勘定科目を利用しても問題ありません。

プリンターカートリッジ購入時の仕訳

続いて、プリンターカートリッジ購入時の仕訳方法を紹介します。

前述したように、仕様できる勘定科目として消耗品費・事務用品費と2種類存在しますが、仕訳の方法自体は特に変わりません。

プリンターカートリッジを現金で購入、消耗品費で計上する場合の仕訳は次の通りです。

借方貸方
消耗品費現金

インク代を消耗品費ではなく事務用品費で計上する場合、借方の勘定科目が変わるだけで基本的な仕訳方法は同じです。

借方貸方
事務用品費現金

インク代の勘定科目・仕訳の注意点

インク代の勘定科目はひとつではなく、消耗品費・事務用品費の好きなほうを使用できると紹介しました。

しかし事業者の自由に勘定科目を使い分けできるわけではありません。インク代として使う勘定科目を決定し、その勘定科目のみを使う必要があります。

重要

企業会計には特定の取引について、一度決定した処理方法をみだりに変更してはいけないというルールがあります。(継続性の原則

継続性の原則は、以下2つの目的に必要なルールです。

メモ
  1. 期間比較を可能とする
  2. 会計操作を防ぐ

今回のインク代の場合、最初に消耗品費を使って仕訳処理した場合、その後もインク代の購入に使う勘定科目は消耗品費のみになります。

もし事務用品費として計上したのであれば、その後も消耗品費ではなく事務用品費を使った仕訳処理が必要です。

プリンターカートリッジ購入のように、複数の勘定科目から選べる取引の場合、どちらの勘定科目を使うか明確にする必要があります。

【まとめ】インク代は消耗品費・事務用品費のいずれかで計上!

インク代に使用する勘定科目は、消耗品費・事務用品費のいずれかです。

複数の勘定科目が選択肢にある場合、最初に使用した勘定科目を継続して使う必要があります。

一度決めた会計処理をみだりに変更しないよう注意しましょう。

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