社用車の洗車代は経費にできる?
洗車代はどの勘定科目を利用すればいい?
事業兼プライベート用の車の洗車代は、全額経費にしていいの?
今回は、こちらの疑問にお答えしていきます。
汚れた車で取引先に訪れると、自社の印象が悪くなります。
一方で取引先からの印象を大きく左右する美容院代は、経費にしづらいお金です。
事業のためという目的は、洗車代も美容院代も同じ。
では、洗車代は経費になるのでしょうか?
ここではフリーランスの方に向けて、洗車代が経費になるのかをお伝えします。使用する勘定科目も紹介するので、仕訳の参考にしてください!
洗車代は経費にできる
個人事業主であれば、車を事業以外にプライベートで使用する機会もあるでしょう。
このように事業とプライベートの両方でかかわりのある費用を、家事関連費と呼びます。
家事関連費は、客観的なデータで業務上必要になることを証明できなければ、経費にできません。
美容院代が経費にしづらいのは、客観的なデータで業務上必要になることを証明できないからです。
一方で、洗車代は走行距離や労働日数によって、業務上で使用した時間などを証明できます。
したがって、洗車代は経費として計上可能です。
洗車代の勘定科目は修繕費・消耗品費・雑費で計上できる
洗車代は、以下の勘定科目で計上できます。
- 修繕費
- 消耗品費
- 雑費
それぞれの仕訳は、次の通りです。
経理には継続性の原則があり、一度使ったら同じ勘定科目を使用し続ける決まりがあります。勘定科目は一度決めたら、使い続けるよう意識してください。
消耗品費の仕訳
洗車代を消耗品費で使用する場合の仕訳は、次の通りです。
消耗品費は、洗車代で使う一般的な勘定科目になります。
雑費の仕訳
洗車代を雑費で使用する場合の仕訳は、次の通りです。
消耗品費と雑費は、見返した際にわかりやすい方を使用するといいでしょう。雑費は、ほかの勘定科目に該当しない場合に使用できる勘定科目です。
修繕費の仕訳
洗車代を修繕費で使用する場合の仕訳は、次の通りです。
修繕費は車両が固定資産として帳簿に計上されている、かつ車両を維持する目的で使用できます。
プライベートと事業の共用で使用している車も経費にできる
個人事業主の場合、車を事業とプライベートの両方で使用している場合があります。
洗車代の一部を経費にするためには、車をどれだけ事業で使ったのかを証明しなければなりません。
そこで使用するのが、合理的な算定基準です。走行距離や労働日数で、車の事業使用とプライベート使用を分けることができます。
次は、走行距離や労働日数を使った、合理的な算定基準を解説します。
合理的な算定基準:走行距離
事業で使用した洗車代を算出するためには、全体の走行距離から業務で走行した距離の割合を算出する必要があります。
- 業務使用割合(80%)=業務走行距離(8,000㎞)÷総走行距離(10,000㎞)
- 適正な洗車代(800円)=業務使用割合(80%)÷月額洗車代(1,000円)
洗車代が月額1,000円で業務使用割合である80%を考慮すると、洗車代として経費にできる費用は800円になります。
合理的な算定基準:労働日数
事業で使用した洗車代を算出するためには、1ヶ月の日数から労働日数の割合を算出する必要があります。
- 業務使用割合(70%)=労働日数(21日)÷ひと月(30日)
- 適正な洗車代(700円)=業務使用割合(70%)÷月額洗車代(1,000円)
洗車代が月額1,000円で業務使用割合である70%を考慮すると、洗車代として経費にできる費用は700円になります。
洗車代を経費として認められないこともある
車を事業とプライベートの共用で使用している個人事業主の経費の算出方法は、複雑です。慣れていても金額を間違えることがあります。
洗車代を経費として認められなかった場合、修正申告や追徴課税が発生します。最大5年間さかのぼることにもなるため、修正申告の手間や重加算税がくわわれば大きな出費になりかねません。
【まとめ】記帳代行で将来発生する面倒な作業を事前に解決
洗車代は経費として計上でき、勘定科目は消耗品費や雑費、修繕費が使用されています。
法人であれば、洗車代すべてを洗車代を落とすことも可能ですが、個人事業主の場合、車を事業とプライベートの両方で使用しているパターンも多いため、走行距離や労働日数を使った経費の計算は必要になってきます。
失敗したら税務署からの罰則もあることから、慎重に仕訳をきりましょう。
記帳代行お助けマンでは、記帳代行を格安で行なっております。
洗車代の仕訳が複雑だと感じたら、ぜひご相談ください。