山崎友也
経費を使いすぎと突っ込まれないか不安
個人事業主の経費について、問題ないラインや具体的な目安を知りたい
今回は、こちらの疑問にお答えしていきます。
経費の計上や扱いについて悩みを持つ個人事業主は少なくありません。
節税のために経費を最大限計上したいものの、「経費を使いすぎ」と怪しまれないか不安な方も多いのではないでしょうか。
個人事業主が正しく経費の処理をするためには、経費について理解し、ポイントを押さえることが大切です。
ここでは個人事業主の方に向けて、経費に関する不安を解消するうえで役立つ情報を解説します。
個人事業主の経費が使いすぎと判断される目安とは
結論から申し上げると「個人事業主は経費○円以上だと使いすぎ」のように、具体的な金額を挙げることはできません。
一言で個人事業主といっても、事業規模や事業内容は人によって大きく異なります。発生する経費の額も当然変わるため、目安となる経費額を一概に提示することはできないのです。
ただし、経費を使いすぎ・怪しいと思われる判断基準として、以下のポイントが挙げられます。
- 同業に比べて経費の額・収入に対する経費の割合が大きすぎる
- 収入額が大きいのに所得が赤字である
- 年によって経費額が違いすぎる・収入に対する経費の割合に大きな変動がみられる
経費額について明確な基準があるわけではなく、比較対象との違いが大きい・不自然な部分がある場合に怪しまれる恐れが大きいです。
個人事業主の経費で押さえたいポイント
何らかの違和感や不自然な点が存在する場合、経費処理に問題があると怪しまれる恐れが大きいです。
しかし、仮に怪しまれることがあったとしても、実際の処理が正しいものであれば何も問題ありません。
個人事業主が経費を正しく扱うために押さえたいポイントを2点紹介します。
①事業に関連する・必要性のある支出のみ経費にする
経費として計上するのは、事業に関連する・必要性のある支出のみにしましょう。
事業に関連する支出というのは、利益を得るために必要な支出と言い換えられます。事業活動に際して発生した支出は経費となります。
たとえば同じ電車代でも、取引先との打ち合わせに行くために要した電車代は経費計上が可能です。一方プライベートの外出で発生した電車代は、当然ですが経費として計上できません。
個人事業主の場合、プライベートとは関係のない支出とイメージするとわかりやすいでしょう。また、必要性のある支出という点も重要です。
取引先との打ち合わせ場所が遠方であり、ホテルへの宿泊が必要な場合を例にします。事業に必要な支出であるため、ホテル代は経費計上が可能です。
ただし高級ホテルや温泉旅館など、必要以上に高額のホテルを使った場合、経費として認められない恐れがあります。
事業に関連する支出であっても、利益を生むために必要な範囲を超えていると判断されてしまうのです。
事業における関連性と必要性、両方を兼ね備えた支出のみ経費にしましょう。
②必要経費であることを説明できるよう準備する
税務調査が入ってもあわてることがないよう、必要経費であることを説明できるような準備をしておくのが安心です。
経費計上を含め会計処理に一切問題がなくても、税務調査が入る可能性は有り得ます。
税務調査に対して慌てる・不安そうな態度を取ると、何も問題ないのに疑われたり、心証が悪くなったりする恐れが大きいです。
自身の会計処理について説明するための準備を整えておく必要があります。
必要経費と説明するために実施したい準備として、以下の3点が挙げられます。
- レシートや領収書をしっかり保管する
- 何に関する支出であるか明確にする、なるべくメモを残す
- 会計処理の方法に一貫性を持たせる（使う勘定科目をそろえる・摘要欄の書き方を統一するなど）
【まとめ】個人事業主の経費は正しい理解・適切な処理が大切！
個人事業主の経費は、比較対象との違いが大きい・不自然な部分がある場合、怪しいと思われる恐れが大きいです。
経費の使いすぎと判断する際の明確な基準がないからこそ、経費計上を正しく行う必要があります。
事業に関連する・必要性のある支出のみ経費として計上し、必要経費であると説明するための準備をしっかり整えましょう。
記帳代行お助けマンでは、記帳代行の格安サービスを提供しています。
経費になるか否かの判断が難しい・経費処理が負担に感じるなどのお悩みがあれば、ぜひ同サービスをご利用ください。