個人事業主が確定申告をするには、日々土台となる帳簿を作成しておかなければ、申告書の作成ができないため、必ず作っておく必要があります。

なお帳簿のフォーマットに決まりはなく、パソコンで作成しても手書きで作成しても、どちらでも問題ありません。

この記事では、帳簿を「手書き」で作成した場合に注目して、メリット・デメリットを紹介していきます。

帳簿を手書きで作成するメリット

帳簿を手書きで作成するメリットは、主に次の3つが考えられます。

・コスト削減ができる
・より深く理解できる
・自由度が高い

手書きで帳簿を作成する場合、専用の会計ソフトや高価な機器を購入する必要がありません。

ノートやペンなど、手軽に入手できる文房具だけで済みます。

そのため、できるだけ費用を押さえたい人は、まず手書きから帳簿の作成を始めてみてもいいかもしれません。

また手書きで帳簿をつけることで、自分の事業の収支を細かく把握することができます。

これにより、財務状況や経費の管理がより明確になり、経費削減のきっかけになることも。

そして手書きでの記録は、自分のスタイルやニーズに合わせて柔軟に変更できます。

特殊な項目や独自のメモを自由に追加することで、自分が最も見やすく、かつ管理しやすい帳簿で出来上がるというメリットがあるのです。

帳簿を手書きで作成するデメリット

帳簿を手書きで作成した場合に考えられるデメリットは、主に次の3つ。

・時間と労力がかかる
・ミスのリスクがある
・データ管理と保存が難しい

手書きの帳簿は入力や計算に多くの時間と労力を要します。

またミスを修正するのも手間がかかり、生産性が低下する可能性も考えられるので、帳簿の量が多い場合には会計ソフトの導入検討が必要です。

そして手書きの場合、計算ミスや記入ミスが発生しやすくなります。

計算式が入ったものに比べて、ヒューマンエラーのリスクが高くなり、確定申告に影響することで税務署からの指摘を受ける危険性が高まってしまうというデメリットも考えられるでしょう。

そして紙ベースの帳簿は紛失や損傷のリスクがあり、長期的な保存が難しいです。帳簿は個人事業主で7年の保存が義務付けられています。

しかし紙での帳簿を7年分、手元に保管しておくのは場所の問題も発生し、また劣化による破損なども考慮しなければいけません。

そしてその膨大な量から、必要な情報を迅速に検索することも困難といえるでしょう。

手書きで帳簿をつける方法

手書きで帳簿をつけるには、自分でノートを買ってきて線を引いたり、仕訳帳を活用する手もあります。

帳簿を手書きで作成するには、仕訳帳だけでは青色申告に必要な条件を満たせないため、総勘定元帳の作成も合わせて作成が必要です。

総勘定元帳とは、すべての取引を勘定科目ごとに分類した帳簿のこと。

それぞれの費用がどのくらいかかっているのかを把握するのに、役立つ帳簿です。

個人事業主が確定申告のために帳簿を作成するには、仕訳帳を作成してそれぞれの勘定科目を総勘定科目に転記していく、といった流れになります。

手書きで帳簿を作成するメリット、デメリットを知ろう

確定申告をするために必ず必要になるのが帳簿です。

会計ソフトなどを利用する人もいますが、中には手書きで帳簿を作成する方が良いという人もいるでしょう。

手書きでの帳簿作成は、コストがかからないうえに、自分の使いやすいようにフォーマットを変更できるというメリットがあります。

一方で、計算ミスや保管場所が大変などのデメリットも。

一長一短ありますが、日々業務のため自分の使いやすい形で仕事するのが一番良いでしょう。

しかし事業をおこなっていれば、記帳業務まで手がまわらないという人もいますよね。

そんなときは記帳のプロ、記帳代行お助けマンに依頼してみませんか。

アウトソーシングすることで、本業に専念できる時間が増えますよ。