FX取引で利益・損失を出した場合、確定申告が必要な場合があります。

チェック

具体的には「先物取引に係る雑所得等」の金額について記載した確定申告書等が必要になるため、会計ソフトを利用して入力・印刷したり、e-Taxを使って手続きしたりしなければなりません。

面倒に思えますが、事業所得等の確定申告に比べればカンタンです。

やり方さえ覚えれば自分で入力・申告ができます。

この記事では、FX取引の確定申告が初めての人向けに、e-Taxを例に先物取引に係る雑所得等の入力方法についてご紹介します。

FXの利益を確定申告するならe-Taxがオススメ

個人がFXの利益を確定申告する場合、色々な方法がありますが、FX取引分だけを申告するならe-Taxの入力方法を覚えておくと楽チンです。

電子申告を済ませるためには、マイナンバーカードを取得してICカードリーダーを用意するなどの準備が必要になります。

またデータを作成後に印刷して税務署に持って行くこともできます、

電子申告・郵送・持参のいずれの方法を利用するとしても、e-Taxを使えば書類一式を手書きでそろえる必要がなくなります。

それでは、さっそく入力の流れについて確認していきましょう。

まずは確定申告書作成に必要な書類を準備しよう

実際に入力を進める前に、まずはFXの利益を確定申告する際に必要な書類を準備しましょう。

給与所得があるサラリーマンがFX取引を行っているケースでは、最低でも以下の2種類の書類が必要になってきます。

それは以下です。

メモ
  • 源泉徴収票
  • 年間取引報告書

サラリーマンは、転職など特殊な場合を除いては、所得控除は年末調整の段階で完了しているはずです。

そのため、給与所得の入力のときは源泉徴収票が手元にあれば問題ありません。

年間取引報告書は、自分が取引しているFX会社を介して手に入れることになり、多くの場合はダウンロードして取得します。

入力画面に進む

e-Taxの「国税庁 確定申告書入力コーナー」に進んだら、画面左下の「作成開始」をクリックします。

すると、以下の4種類の提出方法が表示されるので、希望の内容を選びましょう。

メモ
  1. マイナンバーカード方式(2次元バーコード)
  2. マイナンバーカード方式(ICカードリーダライタ)
  3. ID・パスワード方式
  4. 印刷して提出

なお「印刷して提出」以外の選択肢は、電子申告(e-Tax)となります。

希望の内容を選択したら、利用規約に同意して、事前確認画面で「令和〇年度の申告書等の作成」を選び「所得税」の項目を選択します。

画面の案内に従って進んでいくと、生年月日を入力する箇所と、申告内容に関する質問を入力する箇所があります。

申告内容に関する質問は、以下のような内容です。

メモ
  1. 給与以外に申告する収入はありますか?
  2. 税務署から青色申告の承認を受けていますか?
  3. 税務署から予定納税額の通知を受けていますか?

生年月日は自分のものを単純に入力すれば問題ありませんが、申告内容に関する質問への回答をどう入力すればよいのか分からない人も多いと思います。

一般的なサラリーマンの場合、①のみ「はい」と答えて、②・③は「いいえ」で問題ありません。

入力項目は「先物取引に係る雑所得等」

「収入金額・所得金額の入力」画面に移行したら、画面を下にスクロールしていきましょう。

すると「先物取引に係る雑所得等」という項目が見つかりますので、横の「入力する」ボタンをクリックします。

クリックした後に出てくる画面では、以下の要領で項目を入力していきます。

1.所得区分

こちらは「雑所得用」を選択してください。

2.取引の内訳入力

以下の要領で入力してください。

項目内容
種類為替証拠金
決済年月日/数量入力不要
決済の方法仕切
収入 「差金等決済に係る利益又は損失の額」1年間の利益または損失を入力
必要経費等書籍代・通信費など項目と金額を入力

なお、取引している証券会社の口座が2件以上ある場合は、入力画面下「もう1件入力する」のボタンをクリックして、新しいデータを入力します。

一通り入力が完了したら、画面一番下の「入力終了(次へ)」のボタンをクリックして、先物取引に係る雑所得等の入力は完了です。

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FXの利益は確定申告が必要?

e-Taxによる確定申告ですが、FXの利益については必ず申告が求められるのでしょうか。

その疑問に対して、次は確定申告の必要性について解説します。

FXの利益次第で確定申告の必要性が変わる

給与所得があるサラリーマンのFX取引に関しては、1年間で出た利益の額次第で、確定申告が必要かどうか判断します。

また、年金を受け取っていたり、FXの利益にかかわらず収入額が大きかったりすると、確定申告の対象になる可能性があります。

確定申告が必要な人

FXで得た利益について、確定申告を必要とする人は、概ね以下の通りです。

メモ
  1. FXも含む「給与以外の所得」が20万円を超える人
  2. 配偶者など扶養に入っている人で、年間の合計所得金額が48万円を超える場合
  3. 年間収入が2,000万円を超える人
  4. 給与を2ヶ所以上からもらっている人
  5. 1年あたりの年金収入が400万円以下、かつFXも含む「年金以外の所得」が20万円を超える人

ただし、上記のうち④に関しては、以下のケースにつき確定申告の必要はありません。

給与の収入金額の合計額から、以下のような各所得控除の合計額を差し引いた金額が150万円以下で、かつ、給与所得および退職所得以外の所得金額が20万円以下の場合

ポイント
  • 雑損控除
  • 医療費控除
  • 寄附金控除
  • 基礎控除  

確定申告が不要な人

FXで得た利益について、確定申告が不要な人は、基本的に必要な人の条件を満たしていない場合が該当します。

大まかには、以下のようなケースが該当します。

メモ
  1. FXも含む「給与以外の所得」が20万円以下の人
  2. 配偶者など扶養に入っている人で、年間の合計所得金額が48万円以下の場合
  3. 1年あたりの年金収入が400万円以下、かつFXも含む「年金以外の所得」が20万円以下の人

このほか、年収が2,000万円以下の人・サラリーマンで1か所からしか給料をもらっていない人も、原則として確定申告が不要です。

しかし、FX以外の収入、例えば不動産による収入等が発生しているなど、その他の条件によっては確定申告が必要になる場合があります。

確定申告を行うメリットや、行わない場合のリスク

FX取引において収入が出た場合はもちろん、赤字になってしまった場合も確定申告を行うメリットがあります。

逆に、確定申告をしなければならないレベルまで利益が出ているのに確定申告しなかった場合、ペナルティが課せられます。

FX取引を行うのに必要な経費は計上できる

e-Taxでも経費が入力できるように、先物取引に係る雑所得等については、1年間の収入だけでなく取引で必要な経費も計上できることになっています。

よって、課税対象額は、収入から経費を差し引いた分が対象となります。

【課税対象額=FX収入‐諸経費】

必要経費として認められる範囲は意外と多いので、単純に収入分を申告するのではなく、必ず経費も合わせて申告するようにしましょう。

具体的には、以下のようなものが対象となります。

メモ
  • パソコン、タブレット等(取引用)
  • FXに関する書籍
  • 通信費(プロバイダ等)
  • 文房具
  • FXに関するセミナー参加費
  • セミナー等に参加する際の交通費 

など。

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損失が出た場合は「繰越控除」が可能

FX取引は、収入を得られる場合もあれば、損失を出してしまう場合もあります。

しかし、確定申告時は損失の確定分を最大3年まで繰越せる制度があり、これを繰越控除といいます。

例えば、令和2年に50万円の損失を出してしまった場合、それを次年度に繰り越したとします。

そして、令和3年に30万円の利益が出た場合、過去の損失分である50万円から利益の30万円分を相殺することができます。

よって、令和3年度は課税対象額が0円となり、損失分20万円が次年度に繰り越されます。

このように、損失と利益を相殺させることを「損益通算」といいます。確定申告時は積極的に利用したい仕組みです。

利益が出ているのに確定申告しないと……? 

もし、FX取引で利益が出ているのに確定申告をしなかった場合、厳しいペナルティが待っています。

本来納めるべき税額に加えて、その税額に応じて「無申告加算税」を支払うことになります。

具体的には、以下のルールで税額が計算されます。

メモ

納付すべき税額に対して、

  • 50万円までは15パーセント
  • 50万円を超える部分は20パーセントの割合を乗じて計算した金額

さらに、税金が期限内に納付されなかった場合、延滞税が発生します。

令和3年以降の延滞税の割合は、以下の通りです。

重要
  • 納期限(※)までの期間及び納期限の翌日から2月を経過する日までの期間については、年「7.3%」と「延滞税特例基準割合+1%」の いずれか低い割合  
  • 期限の翌日から2月を経過する日の翌日以後については、年「14.6%」と「延滞税特例基準割合+7.3%」のいずれか低い割合
ポイント

なお、延滞税特例基準割合とは、各年の前々年の9月から前年の8月までの各月における銀行の新規の短期貸出約定平均金利の合計を12で除して得た割合として各年の前年の11月30日までに財務大臣が告示する割合に、年1%の割合を加算した割合のことです。

このように、確定申告をサボってしまうと、後で大きなしっぺ返しを食らうことになります。

事前にコツコツと準備をしたり、税理士に相談したりして、速やかに納税を行いましょう。

おわりに

FXの確定申告は、最初は面倒に感じられるかもしれませんが、慣れてしまえばe-Taxでかんたんに入力できます。

しかし、仕事が忙しかったり、やってみたけどよくやり方が分からなかったりした場合は、プロの手を借りるのが近道です。

記帳代行お助けマンの記帳代行では、FXの確定申告の対応も迅速丁寧に承ります。

実績豊富なスタッフが対応致しますので、どうぞ安心してご利用ください。