経理担当者が覚えるべき業務の1つに「正しい勘定科目を用いた仕訳業務」があります。

例えば「営業中に取引先の近くのコンビニから自社にFAXを送る」「出張中にどうしてもFAXが必要」など、社外でFAXを利用した場合の使用料はどのように経費計上していますか。

この記事では社外でFAXを利用した場合の利用料の勘定科目と仕訳について、解説していきます。経理担当者はぜひ参考にしてみてくださいね。

FAX代(コンビニなどの社外設置)の勘定科目

コンビニや文具屋など社外でFAXを利用した際の使用料は「通信費」を用いて仕訳をします。

≫ 営業中にコンビニでFAXを送信して使用料を100円支払った

借方貸方
通信費 100 現金 100

通信費とは

通信費とは

業務上使用した通信費や連絡手段にかかった費用です。

通信費といえば、電話料金やインターネット代等の通信に関わるものをイメージしますが、実際は切手代や宅配代など多岐に渡って使われる勘定科目です。

主に次の3つが該当するので詳しくみていきましょう。

①電話料金関係

業務で使用している会社の固定電話や、社員がもっている携帯電話の通信料は通信費として費用計上可能。

  • 会社の固定電話料金
  • 携帯電話料金
  • 電報代

現在では使われることが少なくなってきたテレホンカードや、電報の費用も通信費に含まれます。

②郵便・宅配便

請求書や文書を取引先に送る場合の切手代や郵便代、小荷物送料も通信費の1つです。

  • 切手
  • レターパックや簡易書留料金
  • 宅急便
  • 私書箱使用料

通信費というと通信事業者が提供しているサービスをイメージされるでしょう。しかし通信とは、遠方の人と文書やなにかしらの媒体を使ってコミュニケーションをとる手段をいいます。

そのため、切手は紙媒体を使って離れた人とやりとりするための利用料なので、通信費に区分されているのです。

③インターネット関係

事務所に引いているインターネット回線にかかる費用は「通信費」として経理処理します。

  • インターネット回線使用料
  • 契約時に支払った入会金
  • インターネット回線を引くための工事代金
  • 自社サイトのレンタルサーバー利用料

店舗やオフィスでインターネット環境を整備している企業では、かかっている利用料の多くは「通信費」の勘定科目を用いて費用処理できる点を覚えておきましょう。

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「雑費」の勘定科目を用いるケースも

利用頻度が少ない、または重要性の低い出費とみなされた場合は「雑費」の勘定科目で経理処理する場合もあります。

≫ 外出先のコンビニでFAXを1回(利用料10円)自社に送った

借方貸方
雑費 10現金 10

使用する勘定科目に明確な決まりがないため、自社の経理ルールを定めている場合もあります。しかし仕訳をするうえで重要なのは「自社ルールにしたがって継続的に処理をおこなうこと」です。

頻繁に用いる勘定科目を替えてしまっては、経費の動向が把握できず使途不明金が多くなってしまいます。使途不明金が多いと税務署から指摘される可能性も。

必ず自社の経理ルールを作成するなら、継続的に同じ勘定科目を使用して仕訳業務をおこなうようにしましょう。

まとめ

コンビニや文具屋など社外でFAXを使用したときの利用料は「通信費」を用いて仕訳をします。

通信とは、離れた場所にいる人と、何かしらの媒体(紙やインターネット)を用いてコミュニケーションを図ることをいい、それらにかかった費用全般を「通信費」として費用計上できます。

インターネット環境が当たり前になってきた昨今、通信費の勘定科目は頻繁に使用されます。

インターネットに関わらず、「電話料金関係」「切手・郵便代」なども通信費になるので、覚えておいてくださいね。

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