補助金とは、政府や自治体などが事業を支援するために提供する資金のこと。

この記事では、補助金を受け取ったときの勘定科目について解説していきます。

DX推進やIT導入などを検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

補助金を受け取ったときは「雑収入」

補助金は本業の売上以外の収入であるため、「雑収入」の勘定科目で仕訳をします。

<仕訳例>IT導入関連の補助金として、60万円が振り込まれた

借方貸方
普通預金  600,000   雑収入  600,000   

補助金は消費税が発生しないので、入金された金額をそのまま記帳しましょう。

また需給決定から入金されるまでに、年度を超えてしまうケースも少なくありません。その場合は、「未収入金」で計上しておいて、入金時に消込します。

<仕訳例>補助金の需給50万円が決定したが、入金日は決算後であった

借方貸方
未収入金  500,000雑収入  500,000 

入金されたときに消込の仕訳をしましょう。

借方貸方
普通預金  500,000  未収入金  500,000 

補助金とは?

補助金は、政府や地方自治体、またはその他の公共機関が特定の活動や事業を支援するために、企業や個人に対して提供する資金のことを指します。

補助金には返済義務がないため、企業や個人にとっては非常に有益な支援手段となるでしょう。

補助金を受け取るためには申請手続きが必要であり、補助金の使用する目的や計画を詳細に記載した申請書の提出が必要。

補助金の目的や対象はさまざまあり、次のような例があります。

研究開発支援:新しい技術や製品開発を促進するために提供される
農業支援:新しい農業技術導入や生産性向上を目的として資金の提供
地域振興:地域の経済活性化や観光促進のために、地方自治体が地域事業者に対して提供
環境保護:環境保護活動や再生可能エネルギーの導入を促進するために提供
教育、文化支援:教育機関や文化活動の支援のために、学校や文化団体に提供
IT導入支援:ITを新たに導入したい事業者に対して提供

意外と知られていないものも多くあるので、気になる人は調べてみると良いでしょう。

助成金や支援金との違い

補助金と似たような制度に、助成金や支援金があります。

同じように国や地方自治体などが目的に応じて、事業者を支援するために提供する資金ではありますが、違いは「目的」です。

【補助金の目的と特徴】
主に国や地方自治体が経済活性化や産業育成を目的として、事業者や企業に対して提供する資金
一定の公募期間があり、申請後は審査を経て採択される必要がある
給付額が大きく、数百万円から数千万円以上になることもある

【助成金の目的と特徴】
主に厚生労働省などが、労働者の雇用安定や職場環境の改善を目的として提供する資金
一年を通して申請を受け付けているものが多く、要件を満たしていれば基本的に誰でも受給できる
給付額は比較的小さく、数十万円程度が一般的

【支援金の目的と特徴】
国や自治体が特定の目的(例:災害復旧、新型コロナウイルス対策など)で個人や事業者に対して提供する資金
一定の要件を満たせば受給でき、補助金や助成金に比べて手続きが比較的簡単

それぞれの違いを理解して、自分の事業や状況に合った資金を選ぶことが重要です。

補助金は雑収入で仕訳する

補助金は本業の売上以外で得られる収入であるため「雑収入」の勘定科目を用いて仕訳をします。

ただし、需給決定から入金までにタイムラグがあるケースも多いので、その場合には「未収入金」で計上しておき、入金時に消込処理をしましょう。

また補助金と似た制度で「助成金」「支援金」もありますが、補助金同様に「雑収入」で処理。

すべて消費税が発生しないので、入金された金額をそのまま計上点にも注意しましょう。

勘定科目の種類は多数ありますが、法律で定められたルールがなく、企業で取引を明確にするために企業独自の決まりを定めて会計処理をします。

そのため経理担当者は覚えることも多く、大変と感じる人も多いでしょう。

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