会議やプレゼンで資料を投影する目的でよく使われているプロジェクター。

最近では手軽な値段で買えるものから高機能なものまで種類豊富に販売されています。

プロジェクターを企業で購入した場合、有形固定資産として計上するため、適切な耐用年数と勘定科目を知る必要があります。

この記事では、プロジェクターの耐用年数と勘定科目について解説していくので、参考にしてみてください。

プロジェクターとは?

プロジェクターとは

スクリーンに画像や映像を投影するための機器を指します。

主にビジネスプロジェクターとホームプロジェクターの2種類があり、それぞれの大きな違いは「明るさ」です。

ビジネスプロジェクター

ビジネスプロジェクターは、明るい場所で会議資料や画像を見ながら使うことを前提として作られています。

そのため明るさはホームプロジェクターに比べて倍以上、明るく設定されているのです。一方で、解像度はホームプロジェクターに比べて劣っており、低く設定されている機器が大半です。

しかし企業では、文字やグラフ、表などを投影する目的で使われているので、とくに見えにくいといった使いにくさは感じられないでしょう。

プロジェクターの耐用年数と勘定科目

プロジェクターを企業の備品として購入した場合、有形固定資産計上をおこないます。

そのため減価償却が必要であり、法定耐用年数を求める必要があるのです。

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耐用年数

プロジェクターの耐用年数は【5年】です。

国税庁の耐用年数表では「器具備品>光学機器・写真・制作機器>カメラ・映画撮影機・映写機・望遠鏡」に該当します。

国税庁「耐用年数表」

勘定科目と仕訳

プロジェクターの勘定科目は「器具備品」または「消耗品」で仕訳計上をおこないます。

  • 取得価格が10万円以下 ー 消耗品
  • 取得価格が10万円以上 ー 器具備品

取得価格によって、使用する勘定科目に違いがあるので注意しましょう。

また取得価格にはプロジェクター購入にかかった手数料も含まれます。

取得価格=プロジェクター本体の価格+手数料

仕訳方法は、取得価格によって異なるため例をみていきましょう。

≫ 7万円のプロジェクターを購入した場合

借方貸方
消耗品 70,000 現金 70,000

≫ 25万のプロジェクターを購入した場合

借方貸方
器具備品 250,000現金 250,000

取得価格10万円未満は「消耗品」、取得価格10万円以上は「器具備品」と金額によって勘定科目が異なる点に注意してください。

取得価格の金額に応じた減価償却方法

資産計上した場合は、毎年減価償却が必要です。

通常減価償却は法定耐用年数を用いて計算されますが、取得価格や中小企業特例が適用されれば、「一括償却資産」「少額減価償却資産」も選択できます。

一括償却資産|10万円以上20万円未満

取得価格が10万円以上20万円未満の場合は、プロジェクターの法定耐用年数に関わらず、3年で均等に取得価格全額を償却できます。

≫ 15万円のプロジェクターの場合

150,000(円)÷3(年)=50,000円ずつ3年かけて減価償却

国税庁の定める法定耐用年数は【5年】ですが、取得価格が10万円以上20万円未満の場合は通常より早い期間で減価償却が可能です。

少額減価償却資産|中小企業の特例

メモ

少額減価償却資産が適用される条件は、「従業員1,000人以下の中小企業」「青色申告法人」になります。

1事業年度につき300万円までは、取得価格30万未満の減価償却が必要な資産を全額損金に算入が可能です。

しかし少額減価償却資産の対象になるからといって、必ず全額損金算入させる必要はありません。

毎年の減価償却費の計上が不要になるといったメリット、全額損金算入させることで利益に影響を与えるなどのデメリットを考慮しながら、企業にあった選択をしましょう。

まとめ

プロジェクターは【器具備品】の勘定科目、法定耐用年数【5年】です。

耐用年数を間違うと、税額に影響を与えるので、不安な場合は最寄りの税務署に確認するようにしましょう。

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