企業にとって欠かせない会計ソフト。
しかし会計ソフトには、ソフトを購入する「インストール型」とインターネットを通じて利用する「クラウド型」の主に2種類があります。
ゆえに会計処理するときに仕訳はどうしたらいいの?
など疑問をお持ちではないでしょうか。
この記事では、会計ソフトなどのライセンス料の仕訳について解説していきます。
ライセンス料の勘定科目はどうすればいい?
会計ソフトなどのライセンス料は、多くの場合「消耗品費」または「通信費」で処理します。
消耗品費とは、消耗または摩耗する事務所で使用するもので、使用可能期間が1年未満かつ購入金額が10万円未満の備品。
通信費は事業経営のために必要な電話やインターネット代金、郵便料金など通信にかかる費用です。
企業で使っているソフトの種類によって、「消耗品費」と「通信費」のどちらで仕訳をするかが変わります。
クラウド型
クラウド型とは、会計ソフトをオンライン上でインターネットを通じて利用するソフトです。複数の端末で使えるほか、インターネット環境があればどこでも使えるのが特徴。
またデータを税理士と共有できるので、連携にかかる手間が大幅に改善できます。
クラウド型はインターネット環境がないと利用できないので、会計ソフトを利用するための毎月あるいは毎年の料金は「通信費」の勘定科目を使います。
<例>会計ソフトの毎月の利用料は1,000円である
借方 | 貸方 |
---|---|
通信費 1,000 | 普通預金 1,000 |
ただし通信費には電話料金や切手代など幅広く利用される勘定科目なので、後からわかるように適用などに「クラウド型会計ソフト利用料」などと明記しておくといいでしょう。
インストール型
インストール型のソフトとは、ソフト自体を購入してパソコンにインストールして使うので、仕訳はソフト購入時のみです。
ソフトをパソコンにインストールして使うので、ネット環境がなくてもオフラインで利用が可能。そしてクラウド型よりも詳細な情報を入力できるといった特徴があります。
インストール型は、購入したソフトが仕訳対象となるので「消耗品費」の勘定科目を使います。
<例>インストール型の会計ソフトを50,000円で購入した
借方 | 貸方 |
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消耗品費 50,000 | 普通預金 50,000 |
消耗品費も文具や備品など幅広く使われる勘定科目なので、適用などに「インストール型会計ソフト購入費」など、後からわかるように記載しましょう。
ライセンス料は5年で計上する
10万円以上のインストール型のソフトを購入した場合は、「無形固定資産のソフトウェア」の勘定科目を使い資産計上します。
また資産計上した場合は、減価償却も必要になるので覚えておきましょう。
<例>インストール型の会計ソフトを250,000円で購入した
借方 | 貸方 |
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ソフトウェア 250,000 | 普通預金 250,000 |
さらに決算時には減価償却仕訳が必要。ソフトウェアの耐用年数は「5年」で処理します。
減価償却費=250,000÷5年=50,000
借方 | 貸方 |
---|---|
減価償却 50,000 | ソフトウェア 50,000 |
年度の途中で購入した場合には、月割り計算が必要です。
ライセンス料はソフトの種類によって変わる!
会計ソフトなどのライセンス料は、ソフトの種類が「クラウド型」か「インストール型」かによって勘定科目が変わります。
クラウド型であれば勘定科目は「通信費」、インストール型であれば「消耗品費」と、仕訳対象が異なるのです。
勘定科目には明確な法的な決まりはありません。
しかし適切な勘定科目を使って仕訳を行わないと、正しい財政状態を把握できなかったり税務署や金融機関に情報開示が難しかったりします。
記帳代行お助けマンではベテランのスタッフが、記帳代行をしてくれるのでもう仕訳業務に困ることはありません。
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