差し入れは経費にできるの?

会議や打ち合わせ、現場作業の合間に「菓子やお茶」を差し入れすることはよくあります。
では、これらの差し入れ代は経費にできるのでしょうか?
結論から言うと、業務上必要であれば経費にできると考えられます。
ただし、誰に対して・どんな目的で差し入れしたのかによって使う勘定科目が変わるため注意が必要です。
差し入れで使える主な勘定科目

差し入れに関連する支出は、以下の勘定科目がよく使われます。
1. 会議費
社内外の会議・打ち合わせで提供するお茶や菓子は、会議費として処理します。
例: 社内会議での茶菓子代、取引先との打ち合わせ用コーヒー代
仕訳例
借方:会議費 3,000円
貸方:現金 3,000円
2. 福利厚生費
従業員への差し入れで、福利厚生的な意味合いがある場合は福利厚生費です。
例: 残業時に社員へ配布する菓子やドリンク代、休憩室に常備するお茶代
仕訳例
借方:福利厚生費 5,000円
貸方:普通預金 5,000円
3. 交際費
取引先や顧客へ差し入れを持参する場合は交際費になります。
例: 商談先へ持参した手土産、現場訪問時のお菓子差し入れ
仕訳例
借方:交際費 4,000円
貸方:現金 4,000円
4. 消耗品費
社内で常備するお茶・コーヒー・紙コップなどは、消耗品費として処理しても問題ありません。
差し入れ内容別|勘定科目の使い分け

差し入れ内容 | 勘定科目 | 説明 |
---|---|---|
社内会議のお菓子・お茶 | 会議費 | 会議の一環として提供 |
社員への残業時の差し入れ | 福利厚生費 | 福利厚生として扱う |
取引先への手土産 | 交際費 | 接待や贈答にあたる |
オフィス常備の飲料・茶葉 | 消耗品費 | 日常的に使用する備品扱い |
差し入れ費用を経費にする際の注意点

1. プライベート利用は経費不可
自宅用や家族への差し入れは経費にできません。領収書の用途を明確に記録しておきましょう。
2. 勘定科目を一貫させる
同じ性質の支出は、毎回同じ勘定科目で処理することが重要です。年度ごとにバラつきがあると税務調査で指摘されやすくなります。
3. 領収書に用途をメモ
「○月○日 社内会議用」「○○株式会社訪問時の手土産」など、領収書に一言メモしておくと経費の正当性を証明しやすくなります。
4. 交際費の限度額に注意
中小法人には「年800万円まで交際費全額損金算入可能」などの特例がありますが、大企業では交際費に損金不算入のルールがあります。差し入れが頻繁にある場合は交際費管理も必要です。
差し入れ費用の消費税の扱い

差し入れにかかった費用は、原則として課税仕入れに該当します。
ただし、領収書にインボイス番号が記載されていない場合は仕入税額控除ができないため注意が必要です。
差し入れの経費処理でよくある間違い
全部を交際費にしてしまう
社内利用分まで交際費で処理すると不適切。
用途を曖昧に記録する
領収書だけだと「私的な菓子購入」と誤解される恐れ。
福利厚生費と給与の混同
従業員個人に特別な菓子を支給すると給与課税とされる可能性がある。
差し入れの勘定科目まとめ

シーン | 勘定科目 | ポイント |
---|---|---|
社内会議で茶菓子を配る | 会議費 | 会議目的が明確ならOK |
残業時に社員に配布 | 福利厚生費 | 全社員に公平性が必要 |
顧客や取引先への手土産 | 交際費 | 金額・頻度に注意 |
オフィス常備飲料・お菓子 | 消耗品費 | 消耗品扱いで処理 |
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